インドネシア・ジャバガーミンド社

ジャバ・ガーミンド:ユニクロは未払い退職金550万ドルを支払い、責任を果たすべきだ

法的に義務付けられた退職金を求める2000人の労働者たちの闘い

インドネシアにあったユニクロの取引先の縫製工場、ジャバ・ガーミンドが倒産した2015年以来、労働者たちは法的に義務付けられた退職金の支払いを求めて闘い続けてきました。
このレポートには、ユニクロがジャバ・ガーミンドの主要バイヤーとなった2012年から2021年までの経緯がまとめられています。ユニクロの購買行動がサプライチェーンの労働者にどのような被害をもたらしているかが、労働者の証言とともに明らかにされています。

「工場が閉鎖されて5年近く経った今で、バイヤーのため、ユニクロのために良い製品を作ろうと日夜働いていた労働者が払った犠牲について考えます。工場は閉鎖され、私たちは捨てられました。私たちの権利は無視されたままです。」

ジャヤティンさん (ジャバ・ガーミンドの元労働者)

 

Japanese

これまでの流れ

2021年 ユニクロも加盟する公正労働協会(FLA)が2年間に渡り調査を行った結果、ユニクロに対してジャバ・ガーミンドの元労働者へ補償を行うよう求めた。しかし、2022年3月現在、ユニクロによる金銭的補償は行われていない。

2020年 2000人のジャバ・ガーミンドの労働者は、ユニクロに対して、自身の責任を認めて退職金として支払われるべき550万米ドルを支払うよう求め続けている。ユニクロはこれらの労働者に対するいかなる責任も否定し続け、この問題への関与を拒否している。

2019年 ジャバ・ガーミンドの労働者は、一向に退職金が支払われないことで人生を狂わせられただけでなく、精神的にも追い詰められています。インドネシアには公的な失業給付が存在しないため、退職金が非公式な失業給付としてそれを代替する役割を果たしている。ジャバ・ガーミンドで働いていた労働者の多くは、生きるために高利貸しから法外な金利で借金をしている。子供を学校に通わせたり、必要な医療費を払ったりする余裕もなく、貧困にあえいでいる。長年ジャバ・ガーミンドで働き続けたことで、年齢的に再就職が難しい労働者は少なくない。また、退職金の支払いを求めて闘ったことでブラックリストに載せられた労働者も多い。それでも、2,000人の労働者が支払いを求めて現在も懸命に活動に参加している。そもそも、退職金が未払いになっているという事実は誰も否定してないが、彼らは退職金を回収するために利用できるすべての法的手段を使い果たしてしまった。インドネシアの法律は彼らの立場に立ってはいるが、ユニクロのような多国籍企業に支払いを求める権限は有していない。

201810月 クリーン・クローゼス・キャンペーンの支援を受けた労働者2人が東京に飛び、ユニクロとの面会を申し入れるなど世界的なキャンペーンを展開したが、ユニクロは労働者らとの面会を拒否した。

20177月 世界的なキャンペーンの圧力をうけて、ユニクロは国際労働機関(ILO)ベターワークのインドネシアオフィスが主催する会議に労働組合代表を招待した。ILOはこの会議の目的を、ユニクロが工場前および閉鎖時に起こっていた労働者に対する権利侵害の実態を知り、労働者から生の声を聞く機会になると説明した。今後も交渉を継続することで参加者らは合意し、会議は終了した。その後、労働組合側はユニクロに対し、約束した交渉の継続を求めたがユニクロは拒否した。ユニクロは労働組合に対し、再就職先を見つけるために「努力する」という内容の最後通牒を突きつけた。これは、中身が曖昧であるだけでなく、労働者の主要な関心事である賃金や退職金の未払いという権利侵害に対応するものではなかった。

20151月  賃金が期日通りに支払われないと労働者から声が上がる。また、債務返済が滞ったとしてジャバ・ガーミンドの債権者である2つの銀行から法的措置が提起される。

4月 ジャバ・ガーミンドが破産を宣告したことで、即日解雇された4,000人の労働者に対して、未払いになっている数カ月分の給与と退職金を支払う義務が会社に生じた。

ジャバ・ガーミンドの労働者が「主要債権者」として記載されていた破産をめぐる裁判で、労働者らは未払い賃金を受け取ったものの、退職金を受け取ることはできなかった。倒産に関する文書では、倒産の主な原因として、WRCによる調査の結果、受注量が減ったことがあげられている。また、会社側はバイヤーであるブランド側との取引慣行に問題があったと指摘している。

2014年  ジャバ・ガーミンドで生産された商品の40%はユニクロに向けたものであった。労働者はユニクロとの取引が始まったことで、生産ノルマが引き上げられ、残業が大幅に増え、そして、職場ストレスが高まったと答えている。工場にある労働組合は、未払い残業代や妊娠中の労働者の不当解雇、安全衛生上の危険、そして労働組合員への嫌がらせなど、労働者に対するさまざまな権利侵害が起こっていると主張している。

このケースについてもっと知る

インドネシアの労働者が6000キロ離れた日本に来た理由 -正義を求めて-
正義を求めるための長い闘い
ジャバガーミンド社で起こったこと
あなたが知らないユニクロの5つの真実

報告書

行動しよう!

ユニクロは近年、グローバルな店舗展開を加速させています。私たちは2018年7月に、インドネシアの労働者に対して賃金を支払うようユニクロに要求してほしいと、ユニクロと3000万ドルの契約を結んだテニスプレーヤー・ロジャーフェデラーに対して求めました。また、8月と9月には、オランダとスウェーデンでのユニクロ新規店舗の開店に合わせて、私たちは街頭での宣伝活動を行い、ユニクロのソーシャルメディアアカウントにも要請を行いました。こういった活動の結果、ユニクロはようやく重い腰を上げて私たちの要求に回答しましたが、意味のある交渉を行う場を設けることや、労働者に対して補償を行うことを拒否しました。そのため、私たちは今後もユニクロに対してプレッシャーを掛け続ける必要があります。ユニクロは皆さんの反応を見ています。ユニクロが責任を果たすよう、協力してもらえませんか。